葬儀・終活コラム
葬儀の流れ ~初めての喪主 基礎編~
初めて喪主を務める方の中で、葬儀に参列したことはあっても具体的な 葬儀の流れや葬儀の準備手順を知らない方は多いのではないでしょうか。 葬儀の流れ や準備手順がわからない中で喪主を務めなければいけないのは大変ですね。今回は、葬儀までの短い時間のなかで、喪主がやるべきこと・基本的な 葬儀の流れをまとめました。
【もくじ】
【 葬儀の準備 】危篤・臨終から安置までの流れ
危篤
病院からご家族が危篤との連絡を受けたら、とにかく急いで病院へ向かいましょう。その際、すぐに支払いが必要になりそうな費用が発生する場合もあるため現金を手元に用意しておくとよいでしょう。
また、ご家族やご友人など「最期に立ち会ってほしい人」への連絡も必要となります。
臨終
臨終を迎えられたら、関係各所へ訃報の連絡、遺体を自宅または安置施設へ搬送します。ご家族で話し合い搬送先・搬送を依頼する葬儀社を決め、お迎えに来てもらいましょう。
病院でお亡くなりになった場合、病院の霊安室には半日ほどしか安置できないため早急に搬送の手配をします。
エンゼルケア
エンゼルケアでは、基本的に医療器具を外し、管を抜くなどの医療的な処置をおこないます。その後、アルコール綿での清拭、口を閉じる、穴詰めなどをします。なお、どこまでの処置をするかはそれぞれの病院で決まりがあります。
搬送
ご遺体は、依頼した葬儀社が寝台車で安置場所へ搬送します。通夜、葬儀・告別式をおこなう施設に安置をするケースが一般的です。
遺体安置
納棺をおこなうまでの間、ご遺体を保管します。ご遺体を布団に寝かせ、腐敗の進行を遅らせるためドライアイスを置きます。布団へ安置したあとは、ご遺体の周りに飾る枕飾り・花(樒)・枕飯・枕団子を並べます。
【 葬儀の準備 】打ち合わせから訃報のお知らせまでの流れ
家族内での打ち合わせ
喪主を決め、故人の遺志や希望をもとに葬儀演出などを確認して内容を決めましょう。決める内容は、葬儀の形式・参列者の人数・葬儀の予算などがあります。また、参列者の連絡先・遺影写真も確認をしておきましょう。葬儀社の選び方に不安がある方はこちらの記事をご覧ください。
▶︎失敗しない葬儀社の選び方~葬儀社選びのポイントや料金トラブルの回避方法を解説~
葬儀社との打ち合わせ
打ち合わせでは、葬儀の場所と日時、費用やプランなどを具体的に決めます。葬儀費用の見積もり・含まれている内容を確認しましょう。
遺体処置と納棺の儀
故人の髪や顔を整え死装束へ着替えさせ、棺へ納めます。納棺の儀は、葬儀スタッフや納棺師によっておこなわれます。
通夜、葬儀・告別式のお知らせ
親族や親しい友人・知人、近所の方や会社関係者など葬儀に参列してほしい方に連絡しましょう。通夜・葬儀・告別式の日時と場所を知らせます。死亡通知と言われる書類は、葬儀社が作成します。
【 葬儀の流れ 】通夜の流れ
葬儀社と進行確認
受付の段取り、供花・供物の配列、席次、焼香の順序などを確認します。基本的には葬儀スタッフが進行をおこないますが、分からないことがあれば、ここで確認をしておきましょう。
通夜式受付開始
通夜式開始30分前から受付を始めます。喪主とその家族は通夜式開始15分前には着席して僧侶を待ちましょう。
一同着席
通夜式開始15分前に親族の着席案内、10分前に弔問客の着席案内があります。通夜式に遅れてくる人がいる可能性もあるため、前から詰めて座っていただくようにしましょう。
僧侶の入場
一般的には、参列者全員起立し、僧侶が祭壇前に着座してから参列者は着席します。司会者の案内に従いましょう。僧侶が入場した後、司会者が開式の言葉を述べます。
読経
宗派によって異なりますが、僧侶が30~40分ほど読経をおこない、読経が終わると法話があります。
焼香
読経が始まると司会者より焼香の案内があります。焼香は、僧侶、血縁関係が近い人、弔問客という順でおこなうのが一般的です。
僧侶退場
司会者から案内がありますが、一般的には入場と同じ作法です。
通夜式終了
喪主による通夜挨拶後、通夜式終了となります。通夜挨拶では、忙しい中弔問に駆けつけていただいた方にお礼を述べましょう。
通夜振る舞い
喪主の挨拶後、食事会が始まります。遺族は、通夜振る舞いが始まった後タイミングを見計らって各テーブルに挨拶をしましょう。
【 葬儀の流れ 】葬儀・告別式の流れ
葬儀社と進行確認
葬儀・告別式の前日または当日に改めて式の内容を打ち合わせます。火葬場へ向かうバスや料理の手配に誤りがないよう、火葬場まで行く人数・火葬後の精進落としに参加する人数は必ず確認しましょう。弔辞の順番・席次・焼香順の確認も忘れずに。
受付
告別式開始30分前から受付を始めます。喪主とその家族・親族は、開始予定時刻の15分前には着席して僧侶を待ちましょう。
一同着席
司会者より着席の案内があります。全員の着席を確認後、僧侶が入場します。
僧侶の入場
一般的には、参列者全員起立し、僧侶が祭壇前に着座してから参列者は着席します。司会者の案内に従いましょう。僧侶が入場した後、司会者が開の言葉を述べます。
読経・引導
僧侶による読経がおこなわれ、死者を仏の道に導き入れるための引導が渡されます。
弔辞
故人が親しくしていた友人や所属していた団体、勤務先の方が弔辞を読みます。孫からのお別れの言葉等もあります。どなたかに弔辞をお願いする場合は、予めその旨を伝えておきましょう。
弔電
司会者が弔電を奉読します。故人と親しい方などの数通は全文を読み上げ、残りは名前だけ読み上げます。
焼香
読経が始まると司会者より焼香の案内があります。焼香は、僧侶、血縁関係が近い人、弔問客という順でおこなうのが一般的です。
僧侶退場
司会者から案内があります。一般的には入場と同じ作法です。
挨拶
喪主が挨拶をおこないます。挨拶では、会葬の御礼、故人が生前お世話になったことへの感謝などを簡潔にまとめて話しましょう。
出棺・お別れの儀
祭壇の前に安置された棺を囲み、花を棺の中に入れます。
その後、葬儀スタッフまたは親族・親しい友人の男性6名ほどで棺を斎場から霊柩車へ運び火葬場へと向かいます。
【 葬儀の流れ 】火葬
火葬
僧侶の読経、焼香後、棺が火葬炉の中へ納められます。火葬の間は、控室で待機します。
喪主の方は、埋葬許可証を火葬場から受け取り大切に保管しましょう。
収骨
収骨は、二人一組となって一つのお骨をお箸で拾い上げます。一組が収骨を終えると次の組にお箸を渡し、順番にお骨を骨壺に納めます。なお、分骨をする場合は、事前に葬儀社へその旨を伝えておきましょう。
還骨法要
お骨を自宅の後飾り祭壇に安置し、白木位牌、遺影写真とともに四十九日の忌明けまで飾っておきます。後飾り祭壇は葬儀プランに含まれている場合やオプションとなる場合があります。事前に葬儀社へ確認しておきましょう。
納骨・四十九日
墓前またはお寺本堂にて四十九日の法要後、納骨先が決まっていれば納骨をします。
まとめ
大切なご家族が亡くなった際、不慣れなことが多く不安や心細さがあるものですが、葬儀社との打ち合わせできちんと確認・相談をすれば安心して進められます。大切な故人に感謝の気持ちを伝え、お別れができるよう準備していきましょう。