葬儀・終活コラム
仏式の通夜の流れ〜香典受付開始から通夜振舞いまで〜
仏式の通夜は、弔辞や思い出の写真をスライドで流す「お別れビデオ」などの演出がない以外は、葬儀と同じような流れで行われます。仏式の通夜で喪主の主な役割は焼香と挨拶です。今回は、初めての喪主でもスムーズに準備が進められるよう香典受付から通夜振舞いまで、 仏式 の 通夜 の流れをご紹介します。
【もくじ】
1. 香典の受付を開始する
通夜が始まる30分ほど前から、香典の受付を開始します。受付役として喪主から指名があった人は、葬儀社の案内に従って受付の席に着きます。参列者には、芳名帳などに名前を書いてもらったうえで、香典を受け取ります。返礼品の用意がある場合は、香典と引き換えに参列者の意向を伺い、返礼品か引換券を渡すようにしましょう。
こまめに返礼品(引換券の残数)の数をチェックして、足りなくなりそうなときは近くにいる葬儀担当者に報告するのも、受付の役割です。また、参列者から尋ねられたときに案内できるよう、故人や喪主の氏名等を把握しておきましょう。
2. 喪主が僧侶に挨拶をする
僧侶が到着したら喪主は僧侶控室へあいさつに出向きます。「本日は、よろしくお願いします」などといった手短なあいさつで十分です。また、お布施を渡すタイミングは、翌日の葬儀で渡す場合が多いです。ただし、タイミングは僧侶によって異なる場合もあるため、あらかじめ葬儀担当者に確認しておきましょう。
3. 開式・読経
遺族・親族は故人と縁の深い順に着席します。厳密に血縁の近い順番の着席するケースと、家族単位で席を決めるケースがあるため、親族間でよく話し合って決めましょう。僧侶が入場したら、開式となります。20分ほど読経が続きます。
4. 焼香
司会者または僧侶の案内によって、喪主から順番に焼香となります。焼香の手順は、式前に葬儀社の担当者によって案内があるため、教わった通りに行いましょう。喪主焼香が終わった後は、席順に従って焼香となります。
5. 法話
僧侶による法話があることが多いです。心静かに聞くようにしましょう。
6. 喪主挨拶
喪主は通夜に参列してくれたことにお礼を述べ、また生前のお付き合いに対して感謝の気持ちを述べましょう。その後、司会者から通夜振舞いと翌日の葬儀時間の案内を入れます。
7. 閉式
僧侶が退場して閉式となります。僧侶の退場は、喪主挨拶の前に行われることもあります。閉式後、喪主や遺族は通夜振舞いの席へ参列者を誘導します。また、時間の都合がつかず通夜振舞いに出られない参列者の見送りも行います。
8. 通夜振舞い
喪主が簡単な挨拶をした後、通夜振舞いが行われます。精進料理を中心としたオードブルや鮨、飲物で参列者をもてなします。通夜振舞いは、故人と酒食をともにすることが供養になると考えのもと、少しでも箸をつけることがマナーとされています。一方で、あまり長居をしてはならないというマナーもあるため、会食は1時間から、長くても2時間ほどで終えるケースがほとんどです。
まとめ
仏式の通夜は読経がメインで、喪主の主な役割は焼香と挨拶です。そうは言っても喪主として通夜に臨むあまりないことなので、緊張してしまうかもしれません。不安なことがあれば全て葬儀社の担当者に相談し、開式までに解消しておきましょう。また、通夜振舞いを長時間行うと、翌日の葬儀に響きます。体調を万全にしておくためにも、適度な時間で終えられるようにしましょう。