葬儀・終活コラム
水子供養は何をすればいい?お寺で、自宅で、水子供養の方法や金額
水子供養 とは、さまざまな事情によりこの世に生まれて来られなかった子どもの冥福を願い、供養を行うことです。姿を見ることもできずこの世を去った我が子への苦しい想いは、お寺でお経を読んでもらったり、自宅で位牌等を供養したりすることで和らぐ可能性があります。いろいろな 水子供養 の方法と金額について解説します。
【もくじ】
水子供養 とは生を受けられなかった子どもの冥福を祈ること
流産や中絶、死産などを理由として、生まれる前に命が消えてしまった子どものことを、水子といいます。水子が安らかに眠れるようにと願うのが、 水子供養 です。元気に生まれてくる我が子を見られなかった親の悔しさ、悲しみ、寂しさは計り知れません。親や家族の辛い思いを和らげるためにも、水子供養は求められています。
水子供養には大きく2つの方法があります。お寺に出向く方法と、自宅で供養する方法とで、どちらも行う人もいます。
お寺に出向く水子供養の方法と金額
お寺に出向く水子供養には、主に卒塔婆供養、戒名授与、地蔵奉納、地蔵尊参拝の4つがあります。水子供養を行っているお寺の多くは、利用者の環境や心情を汲み、個別対応とし秘密を厳守してくれるところばかりです。それぞれ詳しく解説します。
・水子の卒塔婆(そとば)供養
お寺に相談して、水子のために卒塔婆を作成してもらい、読経により供養してもらう方法です。まずはお世話になっている菩提寺に相談し、菩提寺が水子供養を受け付けていない、または菩提寺に知られたくないなどの事情があれば、近くで水子供養を行っているお寺がないか調べてみましょう。
・戒名授与(かいみょうじゅよ)
水子に戒名を与えてくれるお寺もあります。卒塔婆供養と同様に、菩提寺に問い合わせた後、水子供養で有名なお寺に相談してみましょう。戒名を与えていただいた後、位牌を作成すれば、位牌への魂入れ(位牌を参拝の対象にする儀式)も行ってくれます。
・地蔵奉納
水子供養の象徴とされるお地蔵様の石仏を奉納する供養法です。水子供養で有名なお寺で行っていることが多いでしょう。
・地蔵尊参拝
水子供養を行っているお寺には、参拝の対象となる地蔵尊像があります。地蔵尊にお線香等をお供えし、祈りをささげることでも水子供養ができます。心が休まるときまで、何度も通う人もいます。
自宅でできる水子供養の方法と金額
自宅でできる水子供養には、位牌供養、骨壺供養、写経・写仏などがあります。それぞれご紹介します。
・位牌供養
「こんな名前をつけよう」と考えていたお名前や、お寺から授かった戒名を位牌に刻み、仏壇などに祀って供養を行います。位牌は伝統的な黒い漆塗りのものがおなじみですが、クリスタル位牌や小さめの位牌、丸みを帯びたデザイン性の高い位牌もあります。
仏壇がない場合は小さなステージを用意すれば、ミニ線香立て、ミニおりんなどと組み合わせて供養できます。毎日お水やご飯をあげたり、おもちゃをお供えしたりして、身近に存在を感じながら生活しましょう。
位牌をつくる費用の目安は1万円から3万円ほどです。ステージやミニ仏具を購入する場合は、プラス1万円から2万円を目安にします。
・位牌供養
「こんな名前をつけよう」と考えていたお名前や、お寺から授かった戒名を位牌に刻み、仏壇などに祀って供養を行います。位牌は伝統的な黒い漆塗りのものがおなじみですが、クリスタル位牌や小さめの位牌、丸みを帯びたデザイン性の高い位牌もあります。
仏壇がない場合は小さなステージを用意すれば、ミニ線香立て、ミニおりんなどと組み合わせて供養できます。毎日お水やご飯をあげたり、おもちゃをお供えしたりして、身近に存在を感じながら生活しましょう。
位牌をつくる費用の目安は1万円から3万円ほどです。ステージやミニ仏具を購入する場合は、プラス1万円から2万円を目安にします。
・骨壺供養
遺骨がある場合は、骨壺供養ができます。自宅で遺骨を供養する「手元供養用」として小さな骨壺がたくさん売られているので、インターネットなどを利用して調べてみましょう。位牌供養と同様に、仏壇や小さなステージで祀り、お水やご飯、おもちゃをお供えします。
骨壺の費用の目安は1万円から3万円ほどです。ステージやミニ仏具を購入する場合は、プラス1万円から2万円を目安にします。
・写経・写仏
写経や写仏は、自宅でも、お寺でも行える供養法です。集中して手を動かすことや、水子の供養のために行っているという気持ちが、心に安らぎをもたらします。写経は、経文を書き終えたら最後に「為●●水子供養」と書き足します。写仏は、水子供養の象徴であるお地蔵様の絵を下図にし、鉛筆で描き写した後、色塗りをします。
水子供養は自分に合った方法で行う
以上のように、水子供養にはさまざまな方法があります。事情があり自宅での供養ができない場合はお寺に出向く、より手厚く供養をと思うなら自宅とお寺の供養を組み合わせる、予算がないなら写経や写仏、地蔵尊参拝とするなど、自分に合った方法で行いましょう。
なかには、「水子もこの世に生を受けた人同様、家族として弔いたい」と、先祖代々の墓に遺骨を納める人もいます。昔は、水子は先祖と別に供養しなければならないとされていましたが、価値観が多様になるなかで、さまざまな考え方が尊重されるようになってきています。
菩提寺がある場合には、ご住職に相談してみるのも良いでしょう。