葬儀・終活コラム

遺族・喪主のマナー

喪主の挨拶で話すこと~通夜、葬儀、会食での挨拶例~

喪主 は 挨拶 をしなければならない場面が多いものです。葬儀の場だけではなく、通夜や会食の時にも 挨拶 が必要になります。それぞれ、どんな挨拶にするか、頭を悩ませる喪主も多いでしょう。今回は、それぞれのシーンで挨拶時に話すべきことを、具体例を交えながら解説します。

通夜での喪主の挨拶

通夜での喪主挨拶は、通夜式の閉式時におこなわれます。会葬へのお礼を述べた後、故人の臨終時の様子などについて軽く触れ、通夜振る舞いの案内をして終わるのが一般的です。(日程の案内は喪主ではなく葬儀社が行う場合が多い)

挨拶例

本日はお忙しい中、通夜の焼香を賜り、誠にありがとうございました。父はかねてより(病名)により入院中でしたが、●月●日、容体が急変し、家族に見守られながらこの世を去りました。一家全員で看取ることができたのが、何よりの救いです。生前のご厚誼につきまして、故人に成り代わり、厚く御礼申し上げます。ささやかではございますが、別室に食事のご用意をさせていただきました。どうぞ召し上がって、故人の思い出話などをお聞かせください。本日は、誠にありがとうございました。

通夜振る舞いの前に行う喪主の挨拶

通夜振る舞いの前に、喪主が挨拶を行う場合があります。長い挨拶をする必要はなく、手短に終わらせるのが一般的です。また、故人の好きな具材や料理が振る舞われる場合は、メニューの紹介をします。

挨拶例

先ほどは、通夜へのご列席を賜り、誠にありがとうございました。簡単な食事を用意させていただきましたので、お時間の許す限りお付き合いください。

通夜振る舞いの後の喪主の挨拶

通夜振る舞いの最後には、酒宴を終える意味で挨拶を行います。ただし、葬儀の場では、お祝いの場で使われる「宴もたけなわではございますが」や、「お開き」という言葉は使いませんので注意しましょう。最後に葬儀日程についての案内を入れると、自然に締めることができます。

挨拶例

皆様、本日は通夜に始まり、通夜振る舞いにまでご参加いただき、誠にありがとうございました。故人についての話は尽きませんが、夜も更けてまいりましたので、本日はこのあたりで終了とさせていただきたく存じます。なお、明日は●時より、●●会場にて葬儀を執り行います。ご都合がつきましたら、ご参列賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。本日は、誠にありがとうございました。

葬儀での喪主の挨拶

葬儀では、参列者の焼香が済んだ後、閉式前に喪主挨拶があります。通夜とほとんど同じ内容でも構いませんが、変化をつけたい場合は、通夜では「故人の最後の様子」について話し、葬儀では「故人の生前の人となり」について話すなど、変化をつけましょう。

挨拶例

皆様、本日はお暑い中(お寒い中、遠路、お足元の悪い中など)葬儀に参列いただき、誠にありがとうございました。お陰様をもちまして、滞りなく葬儀を済ませることができました。真面目で仕事熱心な父でしたが、晩年は釣りという趣味を持ち、のんびり、ゆったり日々を過ごすことができていました。昨年、病を得、入院してから亡くなるまではあっという間でしたが、釣り仲間の皆さんと楽しく過ごした日々を胸に、穏やかな気持ちで旅立っていったものと思います。存命中お世話になった皆様に、故人に成り代わり、深く感謝いたします。本日は、誠にありがとうございました。

精進落とし前の喪主の挨拶

火葬終了後、あるいは火葬中に精進落としを行います。精進落としの前は、通夜振る舞いの前と同様に簡単なあいさつで十分です。喪主挨拶の後に献杯となるため、献杯する人を紹介して後に繋げると自然です。

挨拶例

本日は葬儀、そして火葬にお立ち会いいただき、誠にありがとうございました。おかげ様で、全て滞りなく執り行うことができました。粗宴ではございますが、精進落としの席をご用意いたしましたので、故人を偲びながらお召し上がりいただければと存じます。それでは、献杯のご発声を、●●さんよりいただきます。どうぞよろしくお願いします。

精進落とし後の喪主の挨拶

精進落としは、1~2時間程度で切り上げるのが一般的です。車の用意ができたことを酒宴終了の理由とすると、スムーズに挨拶できます。四十九日法要や、納骨の日程がわかっているときには、案内を入れておきましょう。

挨拶例

皆様、本日は最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。故人もきっと喜んでいることと存じます。もっとお話をお伺いしたいところではございますが、お車の準備ができております。忘れ物のないよう、お帰りのご準備をお願い申し上げます。なお、四十九日法要は、別途ハガキにてご案内させていただきますので、どうぞよろしくお願いします。本日は、誠にありがとうございました。

まとめ

喪主は挨拶の機会がたくさんあるので、すべて違う挨拶にしなければならないと思いがちです。しかし、通夜と葬儀の両方に参列する人は少数ですから、同じような内容になってしまってもあまり気にする必要はありません。肩の力を抜いて、参列への感謝を伝えることに注力しましょう。
また、文面を暗記する必要はありません。紙を見ながら、ゆっくりはっきりを意識して挨拶を行いましょう。

宍戸 敦

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