葬儀・終活コラム

遺族・喪主のマナー

生前葬 はどんな葬儀?生前葬の内容や相場、参列側のマナーを解説

生前葬 はどんな葬儀?生前葬の内容や相場、参列側のマナーを解説

生前葬 という形式の葬儀をご存じでしょうか。生きているうちに、お世話になった人に感謝を込めて行う葬儀を 生前葬 といいます。まだ亡くなっていないうちに葬儀をすることによって、どんな利点があるのでしょうか。生前葬の内容や相場、参列側のマナーについて解説します。

生前葬 という形式の葬儀をご存じでしょうか。生きているうちに、お世話になった人に感謝を込めて行う葬儀を 生前葬 といいます。まだ亡くなっていないうちに葬儀をすることによって、どんな利点があるのでしょうか。生前葬の内容や相場、参列側のマナーについて解説します。

生前葬 とは生きているうちに行う葬儀のこと

生前葬 とは、本人が生きているうちに行う葬儀のことです。宗教儀式を行うことはまれで、多くはお世話になった人への感謝の気持ちを示すために行われます。「本人のいるお別れ会」と表現すれば、イメージが伝わるのではないでしょうか。

生前葬は、永六輔や養老孟司といった著名人も行っています。また、芸能人やミュージシャンが、テレビの企画やパフォーマンスとして行うこともあります。よって「生前葬は有名な人が行うもの」というイメージのある人も少なくないでしょう。しかし、一般の人であっても、生前葬を行うことがあります。

生前葬を行う理由

生前葬を行う理由は、人によってさまざまです。

・病気が進行する前に、感謝の気持ちを伝えたい

余命が分かっているとき、「病気が進んで何もできなくなる前に、皆にお別れの挨拶をしたい」と希望する人がいます。

・人生の節目に、親族が集まる機会を設けたい

古希、喜寿など人生の節目を利用して、親族みんなと会いたいからと、生前葬を希望する人がいます。

・子世代に葬儀費用で迷惑をかけたくない

生前葬であれば葬儀にかかる費用は自分で支払えるからと、生前葬を希望する人がいます。

生前葬の内容

生前葬を行う場合の主な内容は、以下の通りです。

・多くは無宗教葬

生前葬の多くは、無宗教葬です。ただ、宗教者の了解を取れれば、仏式など宗教にのっとった葬儀も可能です。いずれにせよ本人の希望が反映されます。

・式は映像演出や弔辞、会食で構成される

生前葬は、開式の言葉の後、本人のこれまでの軌跡を写真のスライドなど映像演出で紹介し、弔辞として友人代表によるスピーチや余興、会食で構成されるのが一般的です。進行内容は葬儀というよりも結婚披露宴に近いかもしれません。ただ、本人の希望により宗教儀式があったり、焼香があったりと、より厳粛な内容になることもあります。

・演出内容は十人十色

葬儀中の演出はさまざまです。親族やプロの楽器演奏があったり、本人がカラオケを歌唱したりと、葬儀社の企画や本人のアイディア、参加者の余興などにより、世界にたった一つの生前葬が出来上がります。

生前葬の相場

生前葬は、行う人が少ないこと、また自由に内容を決められることから、相場を求めるのが難しい葬儀形式です。ただ、宗教儀式を行わず、祭壇や棺を使わないため、一般的な葬儀よりは割安となります。

会場の利用料を規模により5万~20万円、参加者一人当たりの飲食費や返礼品を合わせて1万円程度として計算し、特殊な演出などがあればプロデュース料がかかると考えておけばよいでしょう。50名の生前葬であれば、最低でも55万~75万円がかかり、そこへ演出料が加算されるといった具合です。見積もりを提示してもらい、会費をいくらにするか考えます。

気をつけたいのが、生前葬を行ったとしても、実際に亡くなったときには最低でも火葬が必要になるということです。火葬だけを行う「直葬」の相場は、20万円から30万円です。

また、「生前葬をしていても、亡くなったら家族だけで葬儀を行ってほしい」と考える人もいるでしょう。菩提寺があるなら、亡くなってから読経してもらう必要があり、お布施が必要になります。生前葬の予算を組むときには、実際に亡くなったときにどのような弔い方をするかも把握して、全体の費用について考えておかなければなりません。

生前葬に参加する側のマナー

生前葬 に参加する側のマナー

生前葬に招待されたら、どのようにふるまえばよいか、迷ってしまうことでしょう。以下の点を参考にされてください。

・服装は招待状のドレスコードを確認する

生前葬では、喪服ではなく平服でと指定されることも少なくありません。招待状を受け取ったら、ドレスコードの指定がないか、よく確認しましょう。見当たらなければ、本人や喪主に直接確認しても、マナー違反にあたりません。

・香典は、多くは会費制

生前葬の多くは、香典ではなく、会費を集めます。会費がいくらなのか、招待状を見てよく確認しましょう。会費の記載がなければ、香典の形で持参します。

・拍手や笑いは歓迎とされることが多い

通常の葬儀では、葬儀場の演出で笑ったり、拍手をしたりといったことはタブーです。拍手のときには偲び手(手を合わせて音を出すことはしない)とするのがマナーとされます。ただ、生前葬の際には、参加者を楽しませるような演出があったなら、遠慮せず笑ったり、拍手をしたりするのがいいでしょう。通常の葬儀と同様に偲び手が求められる場合は、式前に案内があります。

生前葬を行いたいなら葬儀社に相談を

以上、生前葬とは何か、その内容や費用についてご案内しました。先述のように、生前葬の費用を考えるときには、後に生じる亡くなったときの費用についても合わせて考えておく必要があります。葬儀社に相談し、生前葬といざ亡くなったときと、2つの葬儀について相談しておくのがおすすめです。

遠藤 浩子

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