葬儀・終活コラム

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生前墓 について知りたい!意味や相場、メリットとデメリットを解説

生前墓 について知りたい!意味や相場、メリットとデメリットを解説

生前墓 とは、そこへ入る予定の本人が生きているうちに建てるお墓のことです。以前は「生きているうちからお墓を作るなんて、亡くなるのを待っているようで縁起が悪い」と敬遠されていましたが、「終活」が一般化する中で、 生前墓 を検討する人が増えてきています。生前墓の意味や相場、メリット、デメリットを解説します。

生前墓 とは、そこへ入る予定の本人が生きているうちに建てるお墓のことです。以前は「生きているうちからお墓を作るなんて、亡くなるのを待っているようで縁起が悪い」と敬遠されていましたが、「終活」が一般化する中で、 生前墓 を検討する人が増えてきています。生前墓の意味や相場、メリット、デメリットを解説します。

生前墓 とは生前に建てるお墓のこと

生前墓 とは、生前、つまり生きているうちに建てるお墓のことです。中国では、生前墓を「寿陵」と呼び、「長生きや繁栄を願って建てる、縁起のいいもの」とされてきました。秦の始皇帝など歴史上の人物の中にも、寿陵を建てた人がいます。

日本でも、最近では生前墓を検討する人が増えています。ただ、「寿陵」のように「縁起がいいから」という理由だけで建てる人は多くはありません。「後の世代に迷惑をかけないように、自分のお金で建てておきたい」「先祖代々のお墓とは違うところにお墓を構えたい」「自分一人だけのお墓が欲しい」など、理由はさまざまです。

生前墓の相場

生前墓 の相場

生前墓だからといって、亡くなってから建てるお墓と比べて費用が割高、あるいは割安になるということはありません。ただ、お墓の種類によって、相場感はかなり変わってきます。種類ごとに相場をご紹介します。

・継承墓

子世代、孫世代なども使える、いわゆる「先祖代々墓」です。継承墓の相場は、150万~250万円です。都市部のお墓ほど、価格は高くなります。なお、5,000円から1万5,000円ほどの年間管理費がかかります。

・合祀タイプの永代供養墓

個別のお墓を設けず、大きな供養塔などへ他の人の遺骨と一緒に祀られるお墓です。合祀タイプの永代供養墓の相場は、一人につき10万円~30万円ほどとなります。年間管理費は不要です。

・個別供養つきの永代供養墓

10年、30年など契約期間の間は個別のお墓でお墓参りができるようにして、契約期間が切れたら供養塔などへ合祀されるタイプのお墓です。個別供養がついているため、合祀タイプと比べるとぐっと価格が高くなり、相場は100万円~200万円ほどです。他、個別供養の間は年間管理費がかかるケースもあります。

・樹木葬

墓石を建てて供養するのではなく、樹木をシンボルツリーとして、その周りに遺骨を埋葬するお墓です。大木の周りにたくさんの遺骨を埋葬するもの、個別区画に希望の樹木を植えられるものなど、さまざまなタイプがあります。相場は一人30万円から150万円と幅広く、個別区画を設けるものほど価格が高くなります。年間管理費は、生前契約の場合、亡くなるまでの間はかかるとしているところが多いでしょう。

・納骨堂

屋内の施設に、たくさんの骨壺を収容しているお墓です。骨壺を収める空間がコインロッカーのように並んでいるロッカー式や、個別の空間はなく、IDキーなどを操作すると骨壺が運ばれてくる自動搬送式など様々なタイプがあります。相場は50万円から150万円ほどで、骨壺が2個以上収まるファミリータイプや、都心や駅近になるほど価格が高くなります。年間管理費は、かかるものとかからないものがあります。

生前墓のメリット

生前墓のメリットは、以下の3つです。

・子世代に迷惑がかからない

亡くなってからお墓を建てるとしたら、残された世代が行うしかありません。生きているうちに自らお墓を建てておけば、子世代に費用面やお墓探しなどの負担がかかりません。

・好みの霊園に、好みのお墓を設けられる

生きているうちであれば、自分が選んだ場所に、好みのデザインのお墓を建てることができます。亡くなってからずっとそこにいることになる「終の棲家」を、自分の目で確認しておくことが可能です。

・節税になる

お墓や、日ごろお参りしている仏壇などの祭祀財産は、相続税の対象になりません。つまり、生きているうちにお墓を建てておくと、建設費のぶんが節税になります。相続税がかかりそうだと心配している人は、検討する価値があるでしょう。

生前墓のデメリット

生前墓のデメリットは、以下の3つです。

・かえって子世代の負担が大きくなる可能性がある

年間管理費を支払わなければならない継承墓などを購入すると、子どもたちが毎年払わなければならない費用が発生します。子世代がそのお墓を使う予定であればよいのですが、使う意思がない場合は、「このお墓をどうしようか」と悩ませる結果になりかねません。生前墓を建てる場合は、子世代とよく相談しましょう。

・夫婦の意見が割れるときがある

お墓のデザインや場所に関して夫婦の意見が割れると、なかなかお墓が決まらないかもしれません。生前に選べるからこそ生まれる悩みといえるでしょう。

・「お墓参りをしたい」に応えられない場合がある

継承墓は子世代の負担になるからと、子世代に相談せず永代供養墓を選んでしまうと、合祀されたあと「どこに手を合わせたらよいかわからない」「個別におまいりできるお墓がよかった」と、子世代が不満を持つ恐れがあります。永代供養墓にしたい場合は、個別のお墓ではないこと、他の人の遺骨と一緒に弔われることなどをきちんと子世代に話しましょう。

生前墓で「最後まで自分らしく」を叶えよう

生前墓のメリットとデメリットをしっかり押さえて、自分と家族にとって理想のお墓を手に入れましょう。お墓は「入る人」のものでもありながら、「お参りをする人」のものでもあります。お墓選びの際は、子世代も交えて話をし、また見学の際には家族で行くなどして、家族全員が納得できるお墓を選ぶことが大事です。

濱田 智

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