葬儀・終活コラム

法事・法要

年忌法要とは〜年忌法要の種類と、法要で行うことを解説〜

年忌法要

故人の命日をめどに行なわれる法要のことを、 年忌法要 といいます。年忌法要は、毎年行われるわけではありません。行われる年と、行われない年とがあるため、今年は行われるのかどうかをきちんと把握しておきましょう。年忌法要の種類や、法要で行うことについて解説します。

年忌法要 とは決まった年の命日をめどに行われる法要

年忌法要 とは、日本の仏教で決められた年に行う法要のことで、命日をめどに営まれます。亡くなってから満1年の一周忌の後は、亡くなってから満2年の三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌と、「3」と「7」のつく年に年忌法要を行います。

 

亡くなってから満32年目となる年に三十三回忌を行うことにより「弔い上げ」、つまり個別の年忌法要を行わなくなるのが一般的です。

ただし、五十回忌、百回忌を行うという家もあります。土地の風習や菩提寺の考え方によっても、いつまで年忌法要を行うかは違ってきます。

 

年忌法要の種類とやり方

年忌法要

各年忌法要の種類と、行い方を解説します。各年忌法要の期日は、命日に近いほどふさわしいとされています。命日が平日に当たるようなら、親族が集まりやすいよう、命日手前の土日に法要を設定するのが一般的です。このとき、命日より前に設定するのがよいとされ、命日よりも後は「故人を待たせることになる」とタブー視されているため注意しましょう。

 

・一周忌法要

亡くなってから満1年目の命日をめどに行なうのが一周忌です。親族を集め、自宅や法要会館、お寺などで法要を行い、お墓参りをして、最後に会食を行うのが一般的です。会食の後は、参列者らに引き物を渡します。

 

中には、一周忌と同時に納骨を行う人もいます。納骨は四十九日法要と同時に済ませるのが一般的ですが、四十九日にはお墓の建立が間に合わなかったなどの事情から、一周忌に納骨式を合わせるのです。

 

・三回忌法要

三回忌法要は、亡くなってから満2年の命日をめどに行う法要です。一周忌が満1年目の命日をめどにするため、三回忌は「満3年目の命日?」と誤解しやすいため、注意しましょう。亡くなった日を「1回目の命日」と数え、「3回目の命日に行なうのが三回忌」と覚えると、間違えずに済みます。

三回忌法要も、一周忌同様、法要とお墓参り、会食を行うのが一般的です。

 

・七回忌~二十七回忌法要

三回忌の後は、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌と、「3」と「7」のつく年数の命日をめどに年忌が設定されています。「とても覚えられない」という人も多いでしょうが、お盆や正月などに菩提寺から「今年は●●(戒名)さんの●回忌です」と案内が来るはずです。

 

七回忌以降も、一周忌や三回忌と同様、法要とお墓参り、会食を行います。ただ、最近では、「十三回忌以降は省略しよう」「七回忌からは、家族だけで行う」など、簡素化する動きが増えてきています。高齢化により親族を集めるのが大変なことや、親族が一つの地域にかたまって住む傾向が薄れてきたことなどが原因と考えられます。今後は感染症予防の観点も加わって、ますます簡素化、省略化が進むと考えられます。

 

・三十三回忌

亡くなってから32年目の命日をめどに行われるのが、三十三回忌です。これをもって「弔い上げ」とし、のちは個別での法要を行わないことが多いのが特徴です。

三十三回忌には、二十七回忌まで簡素化していた家であっても、弔い上げが終わっていなければ親族を集めて一周忌などと同様に法要、お墓参り、会食を執り行います。ただ、三十三回忌ともなると故人を知っている人はかなり少なくなることから、他の故人の法要とまとめて行うことも増えてきました。

 

・五十回忌、百回忌

亡くなってから満49年の命日を五十回忌、99年目の命日を百回忌といい、浄土真宗が盛んな地域では今も行われることがあります。百回忌の後は、年忌はありません。

 

まとめ

葬儀が済むと、「何回忌までやればよいだろうか」と迷う人もいることでしょう。どの程度で弔い上げとするかは、遺族の考え方によります。菩提寺や親族などとも話し合って決めるのが正解です。

橋本 雄二

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