葬儀・終活コラム

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仏教の葬儀〜葬儀の流れとマナー〜

仏教 の葬儀は、日本人の9割が選ぶ葬儀形式です。日本人になじみのある形式にもかかわらず、いざ遺族になったり、急な参列が必要になったりすると、流れやマナーがわからず戸惑うこともあります。今回は、仏教の 葬儀 の流れとマナーについて解説します。

仏教の葬儀の流れ

仏教の葬儀は、多くの宗派においては、故人に戒名を授け、魂を位牌へ移す儀式です。一般的な仏教の葬儀の流れを紹介します。

導師入場

開式に先立ち、導師と呼ばれる僧侶が葬儀会場へ入ります。参列者一同は、着席のうえ合掌をして迎えます。

開式の辞

司会進行役により、開式の辞があります。近年では、このタイミングで「お別れの映像」として、故人の生前の写真のスライドなどをプロジェクターに映し出す演出が見られます。
スライド放映は開式前に行うことが一般的なので、放映前に携帯電話をマナーモードにするなど事前に確認しておきましょう。

読経

20分程度の読経が始まります。お経の種類は、各宗派や寺院により異なります。

弔辞

司会進行役の誘導により、弔辞が読まれます。

弔電

司会進行役により、弔電が披露されます。最初の数通は内容を読み上げ、残りは名前だけを紹介することが多いでしょう。

読経

多くの宗派では、このタイミングで戒名を授け、引導が渡されます。故人の生前の徳をたたえ、あの世へ旅立つ儀式を行います。松明を模した棒を使い、模擬的に火をつけるしぐさをする場面が、引導儀式です。「故人の身体に火をつける」ことで、あの世への旅立ちを意味します。また、お寺によっては、弔辞・弔電より前に引導儀式を行うこともあります。

喪主焼香

引導儀式の後は、焼香となります。親族を代表して、まずは喪主が祭壇前に進み、焼香を行います。

一般焼香

喪主の焼香が終わったら、親族や一般参列者が焼香を行います。

導師退場

焼香と読経が完了したところで、僧侶が退場します。参列者は着席したまま、合掌で見送ります。喪主挨拶が終わってから導師が退場するパターンもあります。

喪主挨拶

司会進行役の誘導により、喪主挨拶が行われます。

閉式の辞

喪主挨拶の後、閉式となります。閉式後、遺族一同は見送りをするため、一般参列者よりも早く席を立ちます。

仏教の葬儀のマナー

仏教の葬儀のマナー面で気をつけたいのが、服装や持ち物、香典の表書き、そして言葉です。親族、一般参列者ともに気をつけたいマナーについて解説します。

服装・持ち物

男女ともに黒の喪服を着用し、靴、バッグ、ベルトなど小物も黒で統一します。アクセサリーで許されているのは、結婚指輪と一連のパール小物のみです。二連になると「不幸が重なる」を意味するとされ、タブーなので気をつけましょう。また、数珠を持参し、式中は手にかけておきます。

香典の表書き

香典の表書きは、浄土真宗以外は「御霊前」、浄土真宗では「御仏前」とします。浄土真宗以外は「亡くなった日から四十九日間は、故人の魂は霊となり、この世に存在するという考え方をするので、葬儀のタイミングでは「御霊前」となります。一方で浄土真宗では、「亡くなったら魂はすぐ浄土へ行き、仏になる」という考え方をするため、「御仏前」を使います。宗派がわからなければ「御香典」でも問題ありません。また、喪主となり、お布施をおさめる場合の表書きは「御布施」です。

言葉

仏教葬儀には「忌み言葉」があり、葬儀の場で発すると縁起が悪いとされるため、注意が必要です。仏教葬儀での「忌み言葉」の例は、「浮かばれない」「迷う」などです。また、「いよいよ」「ますます」「重ね重ね」などの「重ね言葉」も、「不幸が重なる」意味につながるため、控えなければならないとされています。

まとめ

参列者にとって最も大事なのは、故人を悼み、遺族を慰める気持ちで葬儀に参列することです。遺族にとっては、故人との最後の別れに集中することが、何より大事になります。勝手がわからず焦りが生じたり、戸惑ったりして、大切なお別れの時間が心に残らない結果になるのはもったいないことです。落ち着いて対応できるよう、葬儀の流れとマナーを頭に入れておきましょう。

島崎 藤幸

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