葬儀・終活コラム
遺体処置と納棺に関する情報まとめ〜意外に知らない、ご臨終から納棺までの流れ〜
お通夜や葬儀について、参列したことのある方であれば、どのような流れで行われるかは、おおよそのイメージを持っているもの。しかし、遺体処置と納棺は、近親者が亡くなって初めて体験する人がほとんどです。いざという時に戸惑わないように、その流れを知っておきましょう。
【もくじ】
お通夜や葬儀について、参列したことのある方であれば、どのような流れで行われるかは、おおよそのイメージを持っているもの。しかし、遺体処置と納棺は、近親者が亡くなって初めて体験する人がほとんどです。いざという時に戸惑わないように、その流れを知っておきましょう。
【その1】病院で行う遺体処置
臨終宣告
心臓が止まると、医師によって死亡が確認され、臨終が宣告されます。その後、死亡届を提出するために必要な死亡診断書が発行されます。
清拭
現在は病院等で亡くなる方が多く、その場合は看護師が衛生的な処置とともに、全身を脱脂綿(アルコールもしくはお湯を含ませたもの)で丁寧に拭き清めます。
死化粧(エンゼルメイク)
目や口を軽く閉じ、自然で穏やかな表情にし、髪を整えます。女性の場合は生前、愛用していた化粧品でメイクをしてくれる場合もあります。男性の場合は、ひげをそります。
搬送
ご遺体をご自宅、または葬儀社指定の安置施設までお送りします。個人的に自家用車で搬送する分には特に届け出は必要ありませんが、ご遺体はデリケートな状態ですので、葬儀社や専門業者に依頼したほうがいいでしょう。
【その2】ご自宅・遺体安置所で行うこと
ご遺体の安置
お釈迦様が涅槃に入ったときの姿(頭を北にしていた)に倣い、故人を北枕に寝かせます。
枕飾り
通夜の前に弔いに訪れる人のために、枕元に簡単な供物を用意します。供物は仏式と神式で異なり、また宗派や地域によっても異なりますが、一般的な仏式の枕飾りは以下のようなものです。
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- 花…一輪のみ
- 線香、ロウソク…一本ずつ
- 一膳飯…故人が使っていた茶碗に飯を山盛りにし、丸く形を整え、箸を立てます。
- 水…茶碗かコップに入れます。
枕勤め
遺体の傍らで、読経してもらいます。この時の遺族は、平服で構いません。通夜の読経と併せて行う場合もあります。
【その3】納棺の際に行うこと
湯灌
亡くなった方を最後にお風呂に入れる儀式ですが、最近は清拭で済ませるのが一般的です。行いたい場合は、葬儀社に依頼するとよいでしょう。
死装束
あちらの世界への旅立ちの装いで、白の巡礼姿になるよう故人に手甲や脚絆を付け、経帷子(きょうかたびら)への着せ替えを行います。近年では故人の愛用していた服を着せて送ってあげる場合もあります。
納棺
ご遺体を棺に納める際、故人の愛用品を副葬品として入れることができますが、火葬の妨げになるものは避けましょう。以前は遺族が行っていましたが、近年は葬儀社が行うのが一般的です。ふたを閉める時に合掌して送ります。
まとめ
納棺は、故人と向き合い、ゆっくり過ごせる最後の貴重な時間です。初めての場合、とまどうことも多いかもしれませんが、悔いを残さず、想いをこめて行えるように、上記の流れを把握しておきましょう。