葬儀・終活コラム

葬儀の準備

火葬料金や納骨方法は地域別で違う!実例をもとにご紹介

火葬場で 火葬 をするための料金が、地域別 で違うことをご存じでしょうか。10万円以上かかるところもあれば、無料のところもあります。料金ばかりではありません。火葬場で遺骨を骨壺に納める納骨の方法も、地域によって違いがあります。火葬 の料金や納骨方法を、地域別 にご紹介します。

火葬は地域別で料金が違う

火葬場は、地域によって料金が違ってきます。火葬場には、民営と公営の2タイプがあります。よって民営か、公営かによっても料金が違いますし、公営の場合は、各自治体が料金を決定するため、自治体によって料金が変わってきます。

さらに、ある市区町村が運営する火葬場を、違う自治体の構成員が利用するときには、その自治体の居住者よりも料金が高めに設定されています。実例を交えて説明しましょう。なお、ここにご紹介する各火葬場の料金は、2021年3月時点のものです。

・民営と公営の火葬場の料金の違い

民営の火葬場が最も多いのは、東京都です。東京博善が運営する6斎場のうち、「町屋斎場」を取り上げ、公営の火葬場としては「瑞江葬儀所」の料金をご紹介します。

・町屋斎場の料金設定

町屋斎場の利用料は、「火葬料」「休憩室料金」「式場、霊安室の使用料金」で構成されています。大元となる「火葬料」は7万5,000円から14万5,000円(大人の場合)、「休憩室料金」は1万1,000円から5万7,750円、式場料金は24万8,050円、霊安室の料金は一日9,900円です。

火葬だけを行うとすれば、「火葬料」と「休憩室料金」が必要で、合計8万6,000円から20万2,250円がかかります。霊安室で1日保管し、葬儀も町屋斎場を利用する場合は、46万円を超える出費になります。

瑞江葬儀所の料金設定

瑞江斎場の利用料は、都民であれば「火葬料」が5万9,600円(7歳以上)、「控室料」が1万200円、「柩保管料」が8,140円となります。全て利用すると7万7,940円です。瑞江葬儀所には葬儀を行える施設がないため、他の葬儀ホール等で葬儀を行うことになります。

以上のように、東京都の場合、民営と公営では、利用料に1万円~10数万円ほどの開きがあります。

・構成員と構成員外の違い

先ほど参考にした瑞江葬儀所の料金設定を使って、構成員と構成員外の料金の違いをみてみましょう。都民の場合は、全て利用すると7万7,940円です。一方で都民外の場合は、「火葬料」が7万1,520円(7歳以上)、「控室料」が1万2,240円、「柩保管料」が9,760円です。全て利用すると9万3,520円です。

このように、構成員と構成員外では、利用料に1万円以上もの開きがあります。他の自治体でも、1万円から数万円ほどの開きが見られるところが少なくありません。税金を投入して作られる火葬場なので、構成員外が利用するときには税金の還元がなされず、高額になります。

・地域別の火葬料金の違い

さいたま市 浦和斎場の料金設定

「火葬場使用料」は、市内居住者7,000円、市外は5万6,000円(12歳以上)です。「待合室使用料」は1部屋1時間あたり1,640円(市内)、3,280円(市外)です。

室蘭市 神代火葬場の料金設定

「火葬場使用料」は、市内在住者1万8,000円、市外は3万6,000円です(10歳以上)。「控室使用料」は1室1回につき2,000円(市内)、4,000円(市外)です。

福岡市「刻の森」福岡市葬祭場の料金設定

「火葬料金」は、市内在住者2万円、その他は7万円です(大人)。待合室は2時間以内5,000円です。

火葬は地域別で納骨方法が違う

火葬場では、料金だけでなく、納骨方法も地域別で違います。

・関東以北は全骨納骨

北海道、東北、関東では、全ての遺骨を骨壺に納める風習があります。これを全骨納骨といいます。他の地方よりも骨壺は大きくなり、お墓の納骨部分(カロート)も大きくなります。

・関西以西は部分納骨

関東から西の地方では、主な遺骨だけを骨壺に納める風習があります。これを部分納骨といいます。遺骨の中で最も重要とされている喉仏の部分は、必ず骨壺に納めるのが一般的です。全骨納骨をする地域よりも骨壺が小さく、カロートも小さいのが特徴です。残った遺骨は、火葬場にそのまま置いて帰ります。

なぜ、西と東でこのように納骨の仕方が違うのかについては、よくわかっていません。全骨を収容する理由には諸説ありますが、土葬の風習が長くあったため、「身体の全てをお墓に入れる」感覚から、全骨納骨が一般的になったとみられています。また、関西や北陸の一部では分骨した遺骨を進行している宗派の本山に納骨する地域があるなど、遺骨に対する意識や風習は、地域によってさまざまです。

葬儀社と火葬場の案内に従い、落ち着いた対応を

以上のように、火葬の料金や納骨方法は、地域別で違うものです。自分が見知っている方法や料金とは違うと感じたときは、その地域の火葬料金や納骨方法について、葬儀社や火葬場に詳しく尋ねてみましょう。納得のうえで、落ち着いた対応をするのが大事です。

元木 瑞穂

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