葬儀・終活コラム

供養

開眼供養はお墓を作ったら最初に行う儀式!内容や費用をご紹介

開眼供養

新しくお墓を建てたら、 開眼供養 を行うのが一般的です。 開眼供養 をした後に、骨壺を納骨し、お墓参りを行います。最近では、夫婦二人だけのためのお墓を望んだり、先祖代々のお墓を整理して家の近くに新しいお墓を建てたりする人が増えています。初めてお墓を建てる人のために、 開眼供養 の内容や流れ、かかる費用を解説します。

開眼供養とは、お墓をただの物から供養の対象にする儀式

開眼供養とは、新しいお墓の前で僧侶に読経してもらうことによって、お墓を「ただの石」から「供養するべき対象」とする儀式です。魂を宿してもらうという意味合いから、「魂入れ」「お性根入れ」と呼ばれることもあります。「魂入れ」は、仏壇や位牌に対しても行われています。

開眼供養は菩提寺が行うものでしたが、最近では菩提寺を持たない人も増えてきました。菩提寺を持たないケースでは、霊園を管理している寺院や、単発の法事でも行ってくれる僧侶に依頼することが多いでしょう。「無宗教のお墓だが、開眼供養だけは僧侶の読経がほしい」という要望にも応えてもらえます。また、神道であれば氏子となっている神社に、キリスト教であれば所属教会に相談します。

開眼供養当日までの流れ

開眼供養の流れ
開眼供養までの流れや、用意しなければならないものは、以下の通りです。

・開眼供養の日にちを決める
新しいお墓を施工している石材店から、お墓の完成日を聞きます。完成日以降の日にちで、親族が集まりやすい日を候補日にして、僧侶に予定を伺いましょう。一周忌などの法事、お盆、お彼岸が近ければ、親族と予定を合わせやすく、また他の仏事と同時に行なえます。

・開眼供養に誰を呼ぶか決める
開眼供養に誰を呼ぶかは、タイミングや考え方によって違います。回忌法要と同日程に設定したのであれば、いつも法事に集まってくれる親族が参加者ということになります。法要とは無関係に日程を設定したのであれば、主な親族だけ、あるいは家族だけで行うという選択肢もあります。

・開眼供養当日の流れを決める
法要と同時に開眼供養を行うなら、最初にお寺や自宅、法要会館等で法要を行い、次に新しいお墓に行って開眼供養と納骨、その後会食をして解散という流れになります。よって、僧侶の予定を押さえると同時に、会食会場も押さえておきましょう。法要とは無関係に、こぢんまりと開眼供養を行うなら、会食をするか否かは家族で相談して決めましょう。

・開眼供養の1か月前までに参加者へお知らせを出す
開眼供養の日取り、場所、会食の有無など当日の流れを書いたお知らせ状を、参加者へ出します。遅くとも1か月前までには皆に通知するようにしましょう。また、2週間前までには参加の可否について返答をもらいます。返信ハガキを添えるのが丁寧ですが、少人数なら電話確認でも構いません。

・食事や引き物の内容、数を決定する
人数が決まったら、会食会場に伝えましょう。また、引き物を用意する場合は、内容と数を早めに決定します。引き物は、当日参加者から渡される香典のお返しです。地域によっては用意をしないところもあります。

・開眼供養当日の服装の準備をする
開眼供養当日は喪服を着用する人がほとんどです。葬儀や法事で着用するものと同じブラックスーツや黒のワンピースを用意し、靴や靴下、カバンなどの小物は黒でまとめ、数珠を持参します。ただし、家族や近親者のみが参加し、他の法事と同時ではなく開眼供養だけを行う場合、参加者の話し合いによって地味めな平服としてもかまいません。当日慌てないよう、1週間前までには服装類を揃えておきます。

・お墓参りの準備をする
開眼供養の際には、いつものお盆よりも少し豪華なお花や、お供え物を用意します。お供え物の内容は、僧侶に確認すると間違いがありません。また、初めてのお墓参りのために、マッチやろうそく、お線香を準備します。お墓が完成したら一度下見に行き、簡単な掃除を済ませておけるとなお良いでしょう。

・施主はお布施を準備する
開眼供養のためのお布施が必要です。開眼供養は慶事なので、白黒ではなく赤白の水引がついた香典袋に「開眼供養御礼」と表書きします。ただし、納骨式と同時の場合は、慶事と呼べなくなるためシンプルな白封筒を選びましょう。黄白の水引を使用する地域もあります。また、他の法事と同時の場合は、別に香典袋を用意し、お布施を分けて納めます。ただ、まとめて一つの香典袋でよいとするお寺もあるため、水引の件もあわせて寺院に確認が必要です。

開眼供養当日の流れ

開眼供養当日は、以下のような流れになります。

・法要場所に集合し、法要を行う
開眼供養と同時に法要を行う場合は、法要が先になります。自宅や寺院、法要会館に参加者が集合し、僧侶が到着したら読経が行われます。親族らがいったん自宅へ集合し、バスなどでいっせいに寺院へ行く場合もあります。

・お墓に移動し、開眼供養と納骨式を行う
法要が終わり次第、徒歩やバス、自家用車などでお墓に移動して、開眼供養と納骨式を行います。僧侶の指示に従って、お花や供物をお供えしたり、焼香をしたりします。

・会食会場に移動し、会食を行う
納骨式が終わり次第、徒歩やバス、自家用車などで会食会場へ移動します。2時間ほどの会食の後に解散となり、参加者は引き物を受け取って退場します。

最もシンプルなのは、近親者だけで、会食なしで行う開眼供養です。この場合、お墓で開眼供養と納骨式を行うだけになります。

開眼供養の費用

開眼供養にかかる費用は、以下の通りです。

・お布施
開眼供養や回忌法要、納骨式などのお布施の相場は、それぞれ3万円から5万円程度です。よって開眼供養だけを行う場合のお布施は3万円から5万円ですが、他の法要も同時に行うなら、2倍、3倍のお布施となります。多額になりそうなら、寺院に確認するのが良いでしょう。お布施の他に、御車代(5000円程度)、御食事代(僧侶が会食に参加しない場合。5000円程度)が必要になります。

・お供えもの
お墓に供えるお花、お供物あわせて5000円から1万円程度が相場です。

・会食
会食費用は、一人当たり4000円から6000円程度が相場です。

・引き物
開眼供養だけを行う場合は2000円から3000円程度が相場です。開眼供養は慶事なので、華やかなお菓子なども喜ばれます。法要も行うなら3000円から5000円程度が相場で、慶事ではなくなるため、お茶や乾物といった葬儀の香典返しでも使われるようなものが一般的です。

お墓を新しく建てたら、開眼供養を行おう

お墓を新しく建てたときは、「ここが新しいお墓です」と親族にお披露目するためにも、開眼供養を行うのがおすすめです。開眼供養を行う際には、他のどの法要と同時にするのか、そのために必要なお布施や準備は何なのかを常に確認するようにしましょう。僧侶にいつでも相談できるようにしておくと安心です。

 

松川 富男

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