葬儀・終活コラム

終活

エンディングノートの書き方~遺族のために書いておきたい内容と注意点~

事前相談に行った葬儀社や自治体から貰ったけれど、何を書いたらいいのかわからない方がほとんどではないでしょうか?今回は、エンディングノートの使い方や書いておきたい内容を解説します。

エンディングノートとは?

エンディングノートとは、ご自身が病気などで判断力を失うような状況になった時や亡くなった時などの「もしものことがあった時」に備え、伝えるべきこと・伝えたいことを書き留めておくノートです。エンディングノートを書き残しておくと前述のようなことがあった時に家族の負担を軽減できます。ただし、遺言書と異なり法的拘束力はありません。

エンディングノートに書いておきたい内容

エンディングノートの役割は大きく分けると2つあり、①死後におこなう手続きで家族が困らないようにする、②何かあった時のために自分の意思を示しておくことです。ご自身は知っていても家族は知らないことも多くあるので、その点を意識しながら書いていきましょう。

自分自身について

ご自身の生年月日や住所、本籍地を書いておきましょう。その他に趣味や好きな食べ物を書いておくのも良いでしょう。

個人情報

携帯電話の契約終了時の連絡先やパソコンのプロバイダ名、その他ご自身名義で契約しているもの、パスポート・運転免許証・健康保険証の保管場所などの個人情報を書いておきましょう。また、マイナンバーなどの基本情報を書いておくと家族がスムーズに行政の手続きをおこなえます。インターネットのサービスを利用している場合は、ログイン情報の他にアカウントを残すか退会するかの希望や投稿してほしいメッセージがあれば付け加えておきましょう。

ペット

ペットを飼っている場合は、ペットの通っている動物病院や飲んでいる薬、予防接種、加入しているペット保険などを記しておくと次の飼い主になる人が飼いやすいです。また、ペットの性格やお気に入りの玩具やおやつなども書いておきましょう。

医療・介護

認知症などで判断力が低下した場合や意識不明・重篤な状態になった場合のためにかかりつけの病院、アレルギー・持病・常備薬とその保管場所を書いておきましょう。また、回復が見込めない場合の延命治療・臓器提供の希望有無も書いておきたいですが、家族の思いもあるため、事前に話し合いをしておきましょう。介護については、希望する介護施設や内容、費用、介護の方針を決める人を書いておくと良いでしょう。

葬儀・納骨

葬儀については、菩提寺の名前・連絡先・宗派、喪主になってほしい人、呼んでほしい人、どんな葬儀をしてほしいかを書いておくと遺族がスムーズに葬儀の準備をおこなえます。納骨については、希望の納骨方法やお墓の所在地・連絡先・墓地の使用権者を書いておきましょう。また、お墓を継承してほしい人などの希望があれば書いておくと良いでしょう。

財産相続

現金や預貯金、年金、有価証券、不動産、加入している保険などについて書いておきましょう。ネット銀行を利用している場合は、家族がアクセスできるよう銀行名とログイン情報を忘れずに。記載、また、ローンや借金も相続遺産となるため書いておくと相続人への負担を軽減できます。ただし、法律で定められている財産分与以外の相続方法を希望の場合は、エンディングノートでは法的拘束力がないため遺言書が必要となります。

遺言・遺品整理

資産価値の低い貴金属品やコレクション、思い出の品などをどのように分けるかを書いておきましょう。処分の難しい物品は処分方法を書いておきます。また、愛好家に人気の品や歴史的に貴重なものがある場合は、譲渡希望先も決めておきましょう。

連絡先について

同窓会や趣味の会など家族が交友関係を把握していないことも多くあります。そういった場合のために、親族や親しい友人の連絡先を書いておきましょう。

家族へのメッセージ

ご自身にもしものことがあった時、ゆっくり話しをしたり、気持ちを伝えたりすることが難しいかもしれません。一緒に過ごした時間がどれだけ幸せだったか、普段の生活の中では中々伝えられない気持ちや感謝の言葉などをメッセージとして残しておきましょう。家族にとって大切な宝物となるはずです。

エンディングノートを書く時の注意点

前述の通り、エンディングノートには法的拘束力はありません。遺産・遺品などを特定の人に残したい場合は遺言書としてご自身の意思を残しましょう。また、個人情報やデリケートな内容が含まれるため、紛失など取り扱いには細心の注意が必要です。家族に保管場所を伝えておく、第三者の目に触れないところに保管する、複数のエンディングノートを作らないといったことに気を付けましょう。

まとめ

エンディングノートはご自身のためだけではなく、家族のサポートにもなります。今までの人生や大切な方との思い出を振り返りながら書いてみてはいかがでしょうか。

橋本 雄二

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