葬儀・終活コラム

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終活で生前整理をするポイントを解説〜整理方法や費用など〜

終活 で 生前整理 を行うときは、何から始めたらよいか戸惑ってしまう人も多いでしょう。使わないものを処分するだけともいえず、普通の引っ越しとはわけが違うので、ポイントを押さえながら進めなければなりません。上手な生前整理のポイントや、費用についてお伝えします。

終活で生前整理をするときのポイント3つ

終活 生前整理

終活で生前整理をするなら、次の3つを意識しましょう。

今後の生活をイメージする

生前整理にとりかかる前に、今後、どこでどんな生活をするのかイメージしましょう。そのまま家に住む予定でしょうか、それとも老人福祉施設などへ居を移すのでしょうか、子世代と同居をするのでしょうか。

そのまま家に残る予定であれば、生前整理の目的は「老後、ますます住みやすい家にすること」です。足腰が弱くなってモノにつまずいても転倒することのない家、バリアフリーのためのリフォームがしやすい家、よく使うものへのアクセスが容易な家を目指します。モノを減らしつつ、家具のレイアウトを変えるなどして家をシニア仕様にする必要があります。

老人福祉施設へ居を移し、そのまま今の家には戻らない予定であれば、福祉施設の部屋に入るだけのモノを残して、あとは手放さなければなりません。まずは移る施設の部屋の広さを確認しましょう。家具や家電のレイアウトを決めたうえで、置けるだけのものを選ぶ必要があります。

子世代との同居であれば、日常を暮らす部屋は今よりだいぶ狭くなることが多いでしょう。持っていけるモノの数はかなり少なくなります。捨てるモノを選ぶというよりも、持っていくモノを必要度の高い順に厳選しなければなりません。子世代の家と今の家との行き来が容易な場合は、住み始めてから足りないものを取りに帰ることを前提に整理を進めてよいでしょう。遠方の場合、また今の部屋を引き払う場合は、取捨選択に迷うようなものを保管できる体制を整えたほうがいいかもしれません。トランクルームの利用などを検討しましょう。

「必要なモノ」「処分するモノ」「保留」の3つに分けて分類する

これからの生活をイメージできたら、まずはモノを3種類に分けます。「必要なモノ」「処分するモノ」「保留」の3種類です。処分するモノは捨てるときの利便性を考えるとごみの種類別に分類したほうが後々楽ですが、あまり細かく分類すると面倒を感じ、挫折のもとになってしまいます。まずは3つにざっくり分けるのがおすすめです。

「必要」「処分」「保留」の段ボールを作って、どんどん放り込んでいきましょう。段ボールに詰めると、モノの量がすぐにわかって便利です。詰め終わったあとに「必要」品が多すぎたときは、「段ボール●個ぶんをもう一度見直す」など工夫ができます。「処分」の段ボールは、家族に手伝いをお願いしてごみの種類別に仕分けを行いましょう。

「保留」は、「必要」の段ボールが案外少ないようなら、そのまま残すという判断もあるでしょう。残せないなら、もう一度精査する、今の家にそのまま置いていく、子世代に預ける、トランクルームに預けるといった選択肢があります。とはいえ、いつまでもそのままにはしておけないでしょう。「今後3年間、開けない段ボールは処分する」などルールを決めましょう。

また、高価な品物や宝石類などは「子どもに形見として渡そう」と思うかもしれません。渡すときは、子ども全員に了解を取りましょう。一人の子どもに高価な品物を譲ったにもかかわらず、他の子どもにはその事実を言わなかったとしたら、相続時に揉める原因になります。

家族や業者を上手に頼る

生前整理は大仕事です。家族や業者を上手に頼りましょう。一度「必要」「処分」「保留」の分類ができてしまえば、必要品の梱包や処分品の分類は他の人に任せることができます。また、「思い出が多くて、何から手をつけたらいいかわからない」といったときも、他の誰かと一緒に作業するのは有効です。モノにまつわる思い出話をしながら整理をすると、「誰かに話を聞いてもらった」ことに満足し、手放すことができる場合があるためです。

生前整理の費用

生前整理の費用は、すべて業者に依頼する場合と、できる限り自分や家族の手で行う場合とでかなり違ってきます。それぞれ、大体の目安をご紹介します。

整理業者に依頼するなら部屋の広さに応じた見積もりが一般的

生前整理を行う業者に依頼するのであれば、一度家に来てもらい、現地見積をとるのが安心です。引越しと同じように、部屋の広さや数、階数に応じた見積もりとなります。

仕分けや梱包、運び出し、清掃、不用品の処分まで合わせて、1Kを2名で作業して35000円~40000円が相場です。同時に不用品の買い取りも行う業者が多いため、買い取れる品物がある場合は請求から差し引かれます。

自力で処分する余裕があるなら粗大ごみチケットを有効活用

家族や友人の手を借りて生前整理を進めるのであれば、粗大ごみチケットを有効活用しましょう。大型家具も安価で処分できますし、家の前まで引き取りに来てくれます。仏壇など、処分しにくいものも粗大ごみで捨てられますが、気になるようなら菩提寺などに相談し、魂抜きを行いましょう。引き取りに来てくれる仏壇店もあります。

まとめ

生前整理をするとなると、ネガティブな気持ちになる人もいるかもしれません。しかし、これからも自分らしく生きていくために、必要のないモノを処分してすっきり暮らすための準備と考えれば、明るく整理できるのではないでしょうか。

ときには、思い出が胸にあふれてきて整理の手が止まることもあるかもしれません。捨てる気にはなれない、でもどうしても捨てなければならないというものがあったら写真に収めたり、お気に入りだった服の切れ端で小物入れを作ったりして、納得のいく生前整理を進めましょう。自分が生きてきた証をしっかり見つめることは、明日から生きていくための力にもつながります。

渡辺 直樹

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