葬儀・終活コラム
百日忌 (百か日)って?意味や法要の流れとマナー
百日忌 (ひゃくにちき)とは、「百か日(ひゃっかにち)」ともいい、故人が亡くなってから100日目をめどに行う法要のことです。49日目をめどに行う四十九日法要、1年目の一周忌法要よりも行う人は少ないですが、大事な法要のひとつです。 百日忌 の意味や法要の流れ、参列する側のマナーなどについて解説します。
【もくじ】
百日忌 (ひゃくにちき)とは、「百か日(ひゃっかにち)」ともいい、故人が亡くなってから100日目をめどに行う法要のことです。49日目をめどに行う四十九日法要、1年目の一周忌法要よりも行う人は少ないですが、大事な法要のひとつです。 百日忌 の意味や法要の流れ、参列する側のマナーなどについて解説します。
百日忌 とは故人が亡くなってから100日目をめどに行う法要
百日忌とは、亡くなった日から100日目をめどに行われる法要を指します。ちょうど100日目に行う必要はなく、親族を集める都合から、100日目よりも手前の土日などに日程を組むことが多いでしょう。
ただし、100日目を越えてしまうのは「故人を待たせるのは良くない」といった理由からタブーとされており、必ず100日目までに法要を終えるようにします。この作法は、四十九日法要や一周忌法要でも同様です。
最近では「遠方に散った親族を法要のたびに集めるのは大変」「高齢の親族をたびたび呼び集めるのは負担が大きい」といった理由から、四十九日や一周忌の法要を行う代わりに百日忌を省略したり、百日忌は親族を呼ばずに家族だけで済ませたりといったケースが多くなってきています。しかし、節目となる大事な法要であることに変わりはありません。
百日忌 の流れ
百日忌当日の流れは、以下の通りです。
- 法要
自宅、菩提寺、あるいは法要会館で、僧侶に読経をしてもらいます。
- お墓参り
法要が終わり次第、お墓参りを行います。お墓の前でも読経が行われることがあります。お墓参りのタイミングは、会食後となることもあります。また、親族全員ではなく、家族を中心とした少人数で行う場合もあります。
- 会食
法要やお墓参りが終わり次第、会食となります。会食場所については、法要を行った自宅や法要会館が使われたり、料亭等へ移動したりとさまざまです。なお、感染症が心配なときなどは、会食ではなく持ち帰りのお弁当を用意することもあります。
- 解散
会食が終わり次第、解散となります。施主は見送りの際に、香典のお返しものとして、参列者らに引き出物を手渡します。あるいは、席にあらかじめ用意しておいた引き出物を、忘れずに持ち帰ってもらいます。
百日忌 に至るまでのスケジュール
百日忌に至るまでのスケジュールは、次の通りです。
- 菩提寺に連絡し日程を決める
まずは法要日程を決めます。菩提寺に連絡し、いくつか候補日を提案して、そのなかから都合の良い日を選んでもらいましょう。
連絡のタイミングは早ければ早いほどよく、とくにお寺の繁忙期にあたるお盆やお彼岸を希望している場合には、連絡が遅くなるとなかなか法要を行えない可能性があります。また、親族への知らせが必要なことを考えれば、法要の一ヶ月前までに日程を決定しておくと安心です。
- 法要会場、会食会場を押さえる
法要を行う会場と、会食会場を押さえます。移動にバスが必要な場合には、送迎バスの手配も忘れずに行います。法要会館や、法要をよく行っている料亭等であれば、送迎バスの用意があるでしょう。
- 一ヶ月前までに親族へ知らせを出す
法要を行う一ヶ月前までに、親族へ百日忌のお知らせ状を出します。お知らせ状は、出欠を知らせるためのハガキがついている往復ハガキを使うのが丁寧です。ただ、知らせる人数が少ない場合には、お知らせ状が到着した頃に出欠確認の電話をするだけでもかまいません。
- 二週間前までに出欠を確認し、料理や引き出物を手配
法要の二週間前までに出欠確認を行い、料理の人数や引き出物の数を確定させます。この後も人数が増減する可能性はあるため、予定変更がいつまで可能か、法要会館や引き出物を購入するお店に聞いておきましょう。
- 前日までに仏壇やお墓の掃除とお供え物の準備
法要の前日までに、準備を終えておきましょう。仏壇周りを軽く掃除し、お墓の掃除もしておきます。法要を行う場所に持参する位牌や花、お供え物、お墓参りのためのロウソクや線香を用意しておくのも大事です。何を持参すれば良いかは、菩提寺に確認します。
- 当日は法要後に菩提寺へお布施を
当日は、前項でご案内した法要の流れに則って、百日忌を行います。法要が終わり次第、僧侶へお布施を渡すのを忘れないようにしましょう。百日忌のお布施の相場は3万円から7万円で、5000円ほどのお車代と、5000円ほどのお食事料を別に用意します。僧侶が会食に参加するのであれば、お食事料は必要ありません。また、菩提寺が遠方でなければ、お金ではなく、会食の包みを持たせる方法も可能です。
百日忌の参列者のマナー
参列者は百日忌の際、以下のようなことに気をつけましょう。
・服装は葬儀でも着用したようなブラックフォーマル
百日忌の服装はブラックフォーマル、つまり喪服です。通夜や葬儀と同じ服装でかまいません。男性であれば光沢のない黒のスーツに、鞄やネクタイ、靴下、靴など小物も黒でまとめます。女性であれば黒のワンピースに黒いジャケット、ストッキングや靴、鞄、髪留めなども全て黒です。アクセサリーは、一連のパールのみ許されています。
・香典の表書きは「御仏前」
百日忌の香典の表書きは、仏教であれば「御仏前」です。神道の百日祭であれば「御玉串料」とします。百日忌の香典相場は1万円程度で、夫婦や親子など複数名で出席するときには人数分の会食料をプラスして少し厚めに包みます。
百日忌は故人を悼み、遺族を慰める機会
以上にご案内したとおり、百日忌は四十九日法要や一周忌法要と同様、故人を供養する機会のひとつです。尚、親族らが遺族の心情を伺う機会でもあります。最近では、葬儀は主な親族だけでひっそりと行い、百日忌や一周忌をめどにお別れ会を催す人もいます。その際は、「服装は礼服ではなく平服」や「香典ではなく会費制」など一般的な法要と違う場合もあるため、参列する側はよく確認するようにしましょう。