葬儀・終活コラム
弔辞例文集〜会社関係その1〜
上司や部下など会社関係の方が亡くなられ弔辞を頼まれた時のために、会社関係向けの弔辞例文集をご紹介します。
【もくじ】
社員を代表して社長へ①
本日、故〇〇〇〇社長の御霊に対し、謹んで哀悼(あいとう)の意を捧げます。
社長の突然の訃報に、社員一同は、深い落胆(らくたん)と悲しみをおぼえます。
社長は、文字通り会社の大黒柱であり、社員一同の精神的な支えでありました。自ら第一線で働き、 私たちに素晴らしい模範を示されました。ひとたび仕事を離れれば、私ども一般社員と気軽に会話を 交わされ冗談をとばされるような、恩情も持っておられました。こうしておりましても、ご生前のさまざまな思い出が次々とこみ上げてまいりまして、言葉も途切れがちでございます。
しかし、いつまでも悲しんでおりますと、「コラー、この大変な時に、何をやっているんだ。早く仕事に戻れ」と、ご叱声(しっせい)が飛んで来るような気がいたします。
〇〇社長、私たちはいつまでも悲嘆(ひたん)に暮れているつもりはありません。こんな時こそ一致団結して業務に励むことが、社長のご遺志にこたえる道と信じております。
社長の御霊の安らかなることをお祈りし、ご挨拶にかえさせて頂きます。
社員を代表して社長へ②
本日ここに、〇〇株式会社〇〇〇〇社長の社葬を執り行うにあたり、社員を代表して、深い悲しみ のうちに、お別れの言葉を述べさせていただきます。
〇月〇日、社長の訃報が伝えられたとき、会社の大黒柱であり、社員一同の精神的支えであった社長を亡くした衝撃に、皆ぼう然とするばかりでした。
今から〇〇年前、社長は経営危機に瀕していた当社の社長に就任されましたが、わずかな期間に経営を軌道に乗せられました。その手腕は、今でも業界で語り継がれております。社長は当社の核である〇〇の事業を中心に、数々の 功績を残されました。その経営観の根底には、一貫して社会や公共の福祉に貢献したいという一念がありました。こうした信念は、日ごろのご指導を通じて、私たち社員一同の糧(かて)となっております。
社長、どうかご安心ください。私たち社員一同は、社長から教えいただいた会社の使命を旨としながら、 社業に邁進(まいしん)する所存でございます。どうぞ私たちの仕事ぶりをお見守りください。
いつまでたってもお名残は尽きませんが、この辺でお別れいたします。どうか安らかに。
病気で亡くなった上司へ①
〇〇株式会社〇〇部長のご霊前に、謹んでお別れのあいさつを申し上げます。
部長は平素元気はつらつとして、ご健康で、お酒が入ると真っ先に歌い、時には踊り、 とても〇〇歳とは思えない若さを発揮しておられました。
〇カ月前、食欲に変化があったと、伺っておりましたが、それが病魔の前兆であったとは…。なぜもっと早く検査を受けられるよう私どもが強く勧めなかったのかと思うと、慚愧(ざんき) に堪えない気持ちでいっぱいでございます。
私どもは部長から、仕事に対するあくなきチャレンジ精神と寛容の心を教わりました。
部長は自分には厳しく、他人には、特に部下に対しては寛大な度量で接してくれました。
このような方を失ったことは、私ども部下一同にとってはもちろん、会社にとっても極めて 大きな打撃であります。
ご家庭のことは、会社ではあまりお話しになりませんでしたが、奥様にお聞きしましたところ、 日ごろからして、良き父、素晴らしい夫であられ、家人としてもご尊敬されていたとのこと。このような方を亡くされたご家族のお気持ちを思うと、私どもは言うべき言葉もありません。
心よりご冥福をお祈りいたします。
病気で亡くなった上司へ②
〇〇部長、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。お仕事をご一緒にさせて頂き、 私もようやく一人前になろうとしていた矢先で、これからは、何かとお手伝いができると思って おりましたのに…。
何という運命の悪戯(いたずら)でしょうか。お世話になりっぱなしで、お別れすることは、誠に残念なことでございます。私はこの運命の仕業(しわざ)を恨みます。
〇〇部長は、本当に温厚なお人柄でしたが、いったん仕事となると、人一倍の情熱と厳しい信念で 取り組まれ、とても厳しい上司に変貌されました。私も幾度となくお叱りを受けましたが、それが 仕事への大きな活力となりました。
〇〇部長を上司に持つ私は、他の同僚からもうらやましがられていました。部長の下で仕事をさせて頂いたことを感謝いたします。
私たちの職場は〇〇部長の柔和な笑顔と、情熱でいつも活気に溢れていました。
部長が病魔に冒され、職場から離れられてからは、職場も沈みがちとなり、あらためてその存在の 偉大さを感じておりました。
これからは部長の教えを守り、力を合わせ頑張りたいと思います。
安らかにお眠りください。さようなら。
事故で亡くなった上司へ
〇〇課長の御霊に申し上げます。去る〇月〇日、不慮(ふりょ)の災禍(さいか)に遭われ、 忽然(こつぜん)と逝去(せいきょ)され、私たちは驚きと悲しみで、目の前が真っ暗になりました。
私たちの上司として、慈父(じふ)のごとく指導くだされた〇〇課長の温容(おんよう)に再び接する ことができないと思うと、深い悲しみと大きな喪失感に襲われます。
毎日「おはよう!」と元気なお声で出勤され、率先(そっせん)して仕事に励まれた課長。
また、家庭でも良き父として休日には、ご家族でハイキングなどに楽しまれていたとか、そのご様子を明るく話されていたお姿が、私たちの脳裏に焼き付いています。
運命とは、どうして、かくも惨酷(ざんこく)なのでしょうか、私は天を仰いで慟哭(どうこく)するのみです。
突然のことで、奥様はじめお子様ことがさぞかしお心残りであったことでしょう。
お心残りのご遺族のことは、私たちが、努めさせていただく唯一(ゆいいつ)の課長に対する 報恩(ほうおん)と思い召してください。私たち一同、誓ってご遺族をお守りいたします。
どうぞ、安らかに、お眠りください。
職場の先輩へ
〇〇さん、いまあなたのご霊前に、深い悲しみとともに別れの挨拶を捧げます。
私たちにとって、あなたはどんなにか頼りがいのある人だったことでしょう。陰になり日向(ひなた) になり、常に私どもを励まし、温かく指導してくださいました。仕事に関してはもちろん、人生についてのアドバイスを受けたのも、私一人ではありません。いま、私たちは「頼りになる兄貴」 を失い、ぼう然としています。
でも、私たちはいつまでも悲しんでばかりいません。ビジネスマンとして立派に生き抜くことが、 あなたのご希望に応えることだと信じるからです。
〇〇さん、どうか安らかにお眠りください。